スペイン南部アンダルシア州のセビージャで8日(日)12時(スペイン時間、日本時間は20時)、女性の権利と男女平等の公共政策を求めるデモが行われる。州内の200を超える女性団体などでつくる「マレア・ビオレタ(紫の波)・アンダルシア」が、ジェンダー暴力の否定論に反対し、「否定論に抗して、権利とフェミニストの公共政策を」を標語に掲げて呼びかけた。7月に国民党(PP)と極右Voxの協定で発足した州政府で、ジェンダー暴力の被害者を評価する部門などがVoxの副首相の所管になったことに抗議し、被害者支援の強化を求める。
正午にエル・シッド大通りを出発、州首相府へ
エウロパ・プレスが伝えた主催者の発表によると、デモは12時にエル・シッド大通りのグロリエタ・デル・シッドを出発し、サン・フェルナンド通りを通って、州首相府が置かれるサン・テルモ宮殿の前で終わる。州内8県から参加を見込み、労働組合のCCOOやUGT、社会労働党(PSOE)、統一左翼なども支持を表明し、カディス県からは無料のバスも出る。
被害者を評価する部門がVoxの所管に
争点の一つは、ジェンダー暴力(国の法律では、パートナーや元パートナーの男性による女性への暴力)の被害者について、法医学者や心理士、ソーシャルワーカーが報告書をまとめ、保護命令などを判断する裁判官に示す「ジェンダー暴力総合評価ユニット」だ。インフォリブレによると、州政府が7月末に決めた各部局の所管で、Voxのマヌエル・ガビラ第2副首相が率いる観光・司法・規制緩和・地方行政の部局が担うことになった。エル・ディアリオによると、Voxは2019年、州議会でこのユニットなどの職員の氏名の一覧を求めたことがある。
マレア・ビオレタは、ジェンダー暴力の存在を疑問視してきた政党に被害者の評価や支援を任せることに反対し、州の法案や予算に付ける「ジェンダー影響報告」を「家族への影響報告」に置き換えること、「ジェンダー暴力」を「家庭内暴力」と言い換えようとする動きにも反対する。主催者は、州の女性機関が未成年の少女への心理ケアを打ち切ったとも批判した(エウロパ・プレス)。パブリコ(7月)によると、5月に公示された新しい入札で14〜17歳だけを対象とする独立の事業はなくなり、14歳以上への心理ケアは成人なども対象とする契約に統合される。
州政府「姿勢は確固として明確」、Voxの副首相も支援の継続を約束
エル・エスパニョールによると、州政府は8月、評価の報告書はこれまでどおり法医学者や心理士、ソーシャルワーカーが作り、証拠を評価するのは裁判官だと説明した。予防や給付金、事案の把握などは引き続きロレス・ロペス社会サービス・家族・平等担当相の部局が担い、同担当相は「姿勢は確固として明確だ」と述べた。国のアナ・レドンド平等相は、モレノ州首相に緊急の会談と是正を求める書簡を送っていた。
Voxのガビラ副首相も9月17日の州議会で、被害を受けた女性が一人も保護や支援を受けられなくなることはないと約束し(エウロパ・プレス、エル・エスパニョール)、「私たちはマチスモ(男性優位主義)による暴力を否定していない。あなたたちの法律では問題が解決していないと言っている」と社会労働党に反論した(エル・エスパニョール)。
マレア・ビオレタは、11日の全国のゼネストへの支持も表明し、29日の総選挙の後に国政でPPとVoxが協定を結べば平等政策が後退しかねないとの懸念も示した。当サイトでは11月〜12月上旬のスト・デモの予定も一覧にしている。
主な出典:エウロパ・プレス、ラ・クロニカ・デル・パルケ、アンダルシア・インフォルマシオン、エル・カスティージョ・デ・サン・フェルナンド、インフォリブレ、エル・ディアリオ、エル・エスパニョール、パブリコ。

















