冬のバルセロナは、マドリードより暖かい。気象庁(AEMET)の平年値では、1月の平均最高気温がマドリードの9.8度に対してバルセロナは13.6度で、雨の日も少ない。ホテル代も安めで、2025年1月の市内のホテルの平均客室単価は約134ユーロと、6月の約216ユーロより4割ほど低かった。クリスマスの時期には、大聖堂前の「サンタ・リュシア市」とサグラダ・ファミリア前の市が立つが、どちらも昨年は12月23日で終わったので、二つの市を見たいなら12月の前半から中旬に行くのがよい。12月26日はバルセロナの祝日(サン・エステベ)で、大晦日は昨年、スペイン広場に続く大通りで花火とドローンのショーがあった(今年は工事のため会場を移すとの話もある)。1月5日には三賢王のパレードがあり、今年1月は三賢王が船で港に着いた。11月からは焼きネギのカルソッツの季節も始まる。サグラダ・ファミリアは2026年2月に「イエスの塔」の外観が完成したが、この塔には一般の人はまだ登れない。日本からは、イベリア航空の直行便でマドリードに入り、国内線か高速鉄道で乗り継ぐ方法がある。
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冬の気候:1月の最高気温はマドリードより約4度高い
AEMETの平年値(1981〜2010年。バルセロナは空港、マドリードは市内のレティーロ観測所)を比べると、次のとおり。
| 月 | バルセロナ:平均の最高・最低 | マドリード:平均の最高・最低 |
|---|---|---|
| 11月 | 17.3度・8.6度 | 13.5度・6.3度 |
| 12月 | 14.3度・5.7度 | 10.0度・3.6度 |
| 1月 | 13.6度・4.7度 | 9.8度・2.7度 |
| 2月 | 14.3度・5.4度 | 12.0度・3.7度 |
雨の日(1ミリ以上)は、バルセロナが月に4〜5日ほどで、マドリードより少ない。日中は薄手のコートで歩ける日が多いが、朝晩は冷える。
ホテル代と混み具合
市が載せている国家統計局(INE)の統計では、2025年の市内のホテルの平均客室単価は、1月が約134ユーロ、2月が約151ユーロ、11月が約156ユーロで、5月と6月の210ユーロ台を大きく下回った。ホテルの宿泊者も、1月は約57万人で、7月や10月の約84万人より3割ほど少ない。ただし、これは月の平均で、クリスマスや年末年始の特定の日の値段や混み具合を示すものではない。
大聖堂前とサグラダ・ファミリア前の市は、昨年は12月23日まで
大聖堂前のサンタ・リュシア市は、少なくとも1786年から続く市で、伝統的には11月最後の週末から12月23日まで開かれる。昨年は11月28日から12月23日まで、毎日10時〜21時だった。サグラダ・ファミリア前の市も、昨年は11月22日から12月23日まで開かれた。サンタ・リュシア市については、カタルーニャ州の観光サイトが今年の会期を11月26日〜12月23日と載せている。両市の日程は主催者の最新の案内も確かめたい。年末年始に行く場合は、グラン・ビアの「三賢王の市」が昨年は1月6日まで開かれた。市の屋台には、キリスト降誕の模型の人形や飾りに交じって、カタルーニャならではの飾りが並ぶ。降誕の場面の隅に置く、しゃがんで用を足す人形「カガネル」と、毛布をかけた丸太の「カガ・ティオ」だ。カガ・ティオは、子どもたちが歌いながら棒でたたいて、お菓子や贈り物を「出させる」。
夜の街では、ガウディのカサ・バトリョの外壁がクリスマスの光で彩られる。昨年は11月22日から1月6日まで、初日は19時から、翌日からは18時30分〜21時30分の間に、30分ごとに約3分の光のショーがあった。今年の期間は要確認だ。
年末年始の行事
| 日付 | 行事 |
|---|---|
| 12月25日(金) | クリスマス。家族でエスクデーリャ(大きなパスタの入ったスープと煮込んだ肉)を食べる |
| 12月26日(土) | サン・エステベ。バルセロナの祝日で、カネロニを食べる習わしがある |
| 12月31日(木) | 大晦日。昨年は、スペイン広場に続くレイナ・マリア・クリスティーナ大通りで23時50分からショーがあり、光と花火、ドローンで新年を迎えた。今年は、市の関係者が7月に、工事のためモンジュイックのオリンピック・リングへ移すと説明した一方、市のイベント紹介には従来の大通りが載っており、会場と時刻は正式な発表を待ちたい |
| 2027年1月5日(火) | 三賢王のパレード。今年1月は、16時30分に三賢王が船で港(コロンブスの塔の前)に着き、18時にシウタデリャ公園の近くを出発して、21時ごろスペイン広場の先まで進んだ。来年の到着の方法と時刻、経路は確認できていない |
クリスマスの食卓には、アーモンドや蜂蜜で作るトゥロンと、カタルーニャのスパークリングワイン、カバが並ぶ。冬の味覚の代表は、細長い甘いネギを直火で黒く焼き、皮をむいてソースにつけて食べるカルソッツで、11月から春まで食べられる。
主な観光施設の年末年始
| 施設 | 年末年始の営業 |
|---|---|
| サグラダ・ファミリア | 12月25日・26日、1月1日・6日は9時〜14時。冬の通常は月〜土9時〜18時、日10時30分〜18時 |
| カサ・ミラ(ラ・ペドレラ) | 12月25日は休館。1月1日は11時開館。1月11日〜17日も休館 |
| ピカソ美術館 | 毎週月曜休館。12月25日と1月1日も休館で、12月24日・31日は10時〜14時 |
| カサ・バトリョ、グエル公園 | 年中開いていると案内している(特定の日の時間は要確認) |
サグラダ・ファミリアは、2026年2月20日に十字架の上部が据えられて、中央の「イエスの塔」の外観が完成した。ただし塔の内部の工事は2027〜28年も続き、一般向けの塔に上るチケットで選べるのは、生誕のファサード側か受難のファサード側の塔だ。
サッカーのFCバルセロナは、改修中のスポティファイ・カンプ・ノウに戻り、10月10日のヘタフェ戦、10月25日のレアル・マドリード戦をここで戦った。改修中も仮の会場で開いていた博物館に加え、2026年1月にはスタジアムを見渡せる見学ツアーも再開した。
日帰り
サンツ駅からは、高速列車でジローナまで約38分、近郊線でシッチェスまで約30分、タラゴナまで約1時間。モンセラットへは、スペイン広場駅からカタルーニャ鉄道(FGC)のR5線に乗り、アエリ・デ・モンセラット駅でロープウェー(約5分)に乗り換える。全体で片道1時間半ほどが目安だ。
日本からの行き方と日程
日本からバルセロナへの直行便はない。イベリア航空の成田〜マドリード線は、基本の冬ダイヤでは成田を夜に出て、翌朝5時45分にマドリードに着く。そこから国内線か高速鉄道で乗り継げる。マドリード〜バルセロナ間は、イベリアのシャトル便が片道で平日最大14便、週末最大9便あり、ブエリング(Vueling)は約1時間20分と案内している。高速鉄道なら、マドリードのアトーチャ駅からバルセロナ・サンツ駅まで、列車によって2時間半から3時間半ほどだ。空港からアトーチャ駅へは近郊線で移動する。イベリアとスペイン国鉄(Renfe)の航空券と鉄道を一緒に買える「Train & Fly」は、Renfeの対象都市にバルセロナが入っていない。フィンエアーのヘルシンキ、エールフランスのパリなど、欧州で乗り継いでバルセロナに直接入る方法もある。
直行便の基本の運航日は、成田発が月・火・土、マドリード発が月・金・日だ。この曜日で組むと、次のような日程が考えられる。各便の運航と空席は日付ごとに確かめたい。
| ねらい | 日程の例 |
|---|---|
| クリスマス市 | 12月12日(土)か19日(土)に成田を出て、翌週の金曜にマドリードを発つ(市が昨年と同じく23日まで開いていれば間に合う) |
| 年越し | 12月26日(土)か29日(火)に成田を出て、1月3日(日)にマドリードを発つ |
| 年越しと三賢王 | 12月29日(火)に成田を出て、1月8日(金)にマドリードを発つ |
帰りの日は、バルセロナからマドリード空港に戻って国際線に乗るので、余裕を持たせたい。
直行便の曜日で組む年末年始の日程は直行便の記事に、ほかの街の冬の楽しみ方はマドリード、サン・セバスティアン、ガリシアの記事にまとめた。
イベリア航空の日本語サイトで、東京からバルセロナへの航空券を探す(紹介リンク・PR)
年末年始の祝日と店の営業の決まりは年末年始のスペイン旅行ガイドにまとめた。本稿は10月29日に確認した内容で、クリスマス市や大晦日、三賢王のパレードの今年の日程が発表されたら追記する。













