日本とスペインを結ぶ直行便として、イベリア航空が成田〜マドリード線を飛ばしている。11月中旬からは週3便で、成田発は月・火・土曜の22時10分発(マドリードに翌朝5時45分着)、マドリード発は月・金・日曜の夜発(成田に翌日の夕方着)が基本になる。この曜日に合わせると、年末年始の休みで大晦日をマドリードで過ごす日程が考えられる。12月26日(土)に成田を出て1月2日(土)に帰れば現地5泊、12月29日(火)に出て1月2日に帰れば有給を使わずに現地2泊、1月4日(月)に帰れば現地4泊だ(有給の日数は、ふだん土日が休みで、会社の年末年始の休みが12月29日〜1月3日の場合)。年末年始の各便の運航と空席は、予約画面で日付ごとに確かめたい。朝5時45分に着いても空港急行バスは24時間走っており、イベリアの日本語サイトでは、マドリードで乗り継いでバルセロナやサン・セバスティアン、サンティアゴ・デ・コンポステーラまで行く航空券も探せる。予約の前に確かめたいのは、日付ごとの運航と時刻、運賃の種類による手荷物の違い、入国の新しい手続き(EES)だ。
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直行便の冬ダイヤ
11月中旬以降の運航日と時刻は次のとおり。時刻はいずれも現地時間で、予定である。
| 便 | 運航日 | 出発 → 到着(予定) |
|---|---|---|
| 成田 → マドリード(IB282) | 月・火・土 | 22:10 → 翌朝 05:45 |
| マドリード → 成田(IB281) | 月・金・日 | 20:20 → 翌日 18:30(3月の発表では 21:00 → 19:10) |
マドリード発の時刻は、イベリアが3月に発表した冬ダイヤでは21時発・翌19時10分着だった。一方、10月30日の便は20時20分発・翌18時30分着と案内されており、複数の時刻表も同じ時刻を載せている。運航曜日は、3月の発表と時刻表で一致している。時刻は変わる場合があるので、年末年始の便も含め、予約の前にイベリアのサイトで日付ごとの運航と時刻を確かめておきたい。所要時間は、成田からマドリードが約15時間半、マドリードから成田が約14時間。
機材はエアバスA350で、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの3クラスがある。イベリアは2024年10月の運航再開の際、各便に日本人の客室乗務員を少なくとも3人乗せ、ビジネスとプレミアムエコノミーで日本語のメニューを用意し、日本の映画やドラマも見られると案内していた。航空券は日本語サイトで円で買え、東京の電話窓口(03-3298-5238、平日9時〜17時)は日本語にも対応している。
年末年始の3つの日程
成田発が月・火・土、マドリード発が月・金・日という基本の曜日を、2026年の暦に当てはめると、次の3つの組み方が考えられる。有給の日数は、ふだん土日が休みで、会社の年末年始の休みが12月29日から1月3日までの場合の数だ。年末年始の各便の運航と空席は、予約画面で日付ごとに確かめたい。
| 日程 | 行きと帰り | 現地の泊数と有給 |
|---|---|---|
| A | 行き:12月26日(土)成田発、27日(日)朝着 帰り:1月1日(金)夜マドリード発、2日(土)夕方着 | 5泊(12月27日〜31日の夜)、有給1日(12月28日) |
| B | 行き:12月29日(火)成田発、30日(水)朝着 帰り:1月1日(金)夜マドリード発、2日(土)夕方着 | 2泊(30日と大晦日)、有給なし |
| C | 行き:12月29日(火)成田発、30日(水)朝着 帰り:1月3日(日)夜マドリード発、4日(月)夕方着 | 4泊(12月30日から1月2日まで)、有給1日(1月4日) |
Aは、27日の朝から大晦日まで5日間あり、元日の夜に発つので、マドリードを拠点にトレドやセゴビアへの日帰りを入れたり、国内線でバルセロナへ足を延ばしたりできる。Bは短いが、30日の朝に着き、例年どおりなら、その夜にプエルタ・デル・ソルで年越しの「予行演習」、31日に本番の年越しを迎えて、元日の夜に帰れる(開催と入場の条件は市の発表を確かめたい)。Cは、年が明けた1月2日と3日もスペインに残れる。1月5日夕方の三賢王のパレードと6日の祝日まで見たい場合は、帰りは1月8日(金)か10日(日)のマドリード発の便が候補になる。年末年始の祝日、店や美術館の休み、大晦日の過ごし方は年末年始のスペイン旅行ガイドにまとめた。
年末年始は運賃が上がりやすい。運賃は日付や空席、運賃の種類によって変わるので、行きと帰りの日を少しずらして比べるとよい。
年末年始以外は、土曜の夜に出て翌週の土曜に帰る
冬ダイヤのうち年末年始以外の時期は、土曜の夜に成田を出て、翌週の金曜の夜にマドリードを発つ組み方が考えられる。日曜の朝に着き、帰りは土曜の夕方に成田に着く。2027年3月28日からスペインが夏時間になると時差が7時間に縮むので、到着時刻は日付ごとに確かめたい。ふだん土日が休みで、その週の月曜から金曜がすべて勤務日なら、有給は5日、現地は5泊になる。帰った翌日の日曜は家で休める。
朝5時45分に着いたら
マドリード・バラハス空港のT4から市内へは、空港急行バスが通常、年間を通じて24時間走っている。通常の夜間(23時30分から6時まで)は約35分おきで、市内側の発着はシベレス広場になる。年末年始は特別ダイヤになることがあるので確かめたい。地下鉄8号線は6時5分ごろからの運行で、近郊線(セルカニアス)のC1も空港とチャマルティン駅、アトーチャ駅を結ぶ。入国審査と荷物の受け取りには時間がかかるので、市内に出るのは6時台になると考えておくとよい。朝早くに着いてもホテルの部屋にはふつう入れないため、荷物を預けられるか、早めのチェックインができるかを予約時に聞いておきたい。
マドリードで乗り継ぐ場合、イベリアの日本語サイトでは、東京からバルセロナ、マラガ、セビリア、グラナダ、サンティアゴ・デ・コンポステーラ、ア・コルーニャ、ビーゴ、ビルバオ、サン・セバスティアンなどへの航空券を探せる。国際線と国内線を一つの航空券で買っておけば、前の便の遅れなどで乗り継げなかった場合に、事情と規則に応じて次の便への振り替えなどを受けられる。別々に買った航空券では扱いが違う場合がある。マドリード〜バルセロナ間は、イベリアのシャトル便が片道で平日最大14便、週末最大9便ある。イベリアとスペイン国鉄(Renfe)の「Train & Fly」なら、マドリードからの高速鉄道を航空券と一緒に買える(乗り継ぎに2時間30分以上を取る決まり)。
アンダルシア方面は、鉄道の運行状況を確かめる
10月28日にトレド県ウルダ付近で起きた高速列車の追突事故で、マドリードとセビリア、コルドバ、マラガ、グラナダを結ぶ高速鉄道は、事故現場の区間が通れず、直通の運行が止まっている(マラガ〜セビリア間など、アンダルシアの中の高速鉄道は動いている)。10月29日の時点で、線路を管理するAdifは再開の日を示していない。Renfeはこの線の切符の販売を12月13日まで止めたと報じられているが、これは再開の予定日ではない。イベリアは10月29日と30日にマドリード〜マラガ、マドリード〜セビリアの便を増やし、マドリードとアンダルシアを結ぶ便の片道運賃に11月8日までの上限(エコノミー99ユーロ、ビジネス149ユーロ)を設けた。マドリード〜バルセロナなどほかの路線では、事故を理由にした一斉の運休は発表されていない。事故の経緯は続報にまとめた。
予約の前に:運賃の種類と手荷物
イベリアの長距離線のエコノミーには、受託手荷物のつかない運賃がある。日本語サイトの長距離路線の表では、主な運賃の違いは次のとおり。受託手荷物は1個23キロ、3辺の合計158センチまでで、機内持ち込みは全運賃で手荷物1個と身の回り品1個。
| 運賃 | 受託手荷物と座席指定 | 変更と払い戻し |
|---|---|---|
| Basic(ベーシック) | どちらも有料 | 変更は手数料、払い戻し不可 |
| Optima(オプティマル) | 1個、座席指定は出発24時間前から無料 | 変更は手数料、払い戻し不可 |
| Confort(コンフォート) | 1個、座席指定込み(非常口席とXL席を除く) | 変更は手数料、払い戻し可 |
| Flexible(フレキシブル) | 1個、座席指定込み(非常口席とXL席を除く) | 変更・払い戻しとも可 |
変更すると運賃の差額がかかる場合があり、条件は買う航空券ごとに確かめたい。日本航空(JAL)はこの路線の共同運航便(JL7089/JL7088)を販売しており、イベリアの便に乗ってJALのマイルをためることもできる(積算率は予約クラスによる)。イベリアとJALはどちらも航空連合ワンワールドに加わっている。
入国:EESは全面運用、ETIASはまだ申請できない
EUの出入国システム(EES)は2025年10月12日に始まり、2026年4月10日から全面運用されている。対象となる短期の旅行者は、EESに初めて登録される時に、原則として顔写真や指紋を登録する。2026年春には、マラガ空港などで入国審査に長い待ち時間が出たと報じられた。早朝着の便でも、入国審査には余裕を見ておきたい。
EUの渡航認証(ETIAS)について、EUの公式サイトは「2026年の第4四半期に運用を始める」としているが、具体的な日は示しておらず、申請もまだ受け付けていない。始まれば手数料は原則20ユーロで、18歳未満や70歳を超える人などは免除される。有効期間は3年間か、旅券の期限までの短い方だ。申請を受け付けると偽る非公式のサイトもあり、EUが注意を呼びかけている。公式サイトは travel-europe.europa.eu/etias だ。旅券は、発行から10年以内で、シェンゲン圏を出る予定の日から3か月以上の有効期間が要る。日本国籍の人が短期の観光で訪れる場合、ふつうビザは要らないが、シェンゲン圏全体で、どの180日間をとっても90日までという滞在の上限がある。入国の手続きはEESとETIASの解説も参考にしてほしい。
11月に行く人は、11日の全国ゼネストに注意
11月11日には、労働組合がスペイン全国のゼネストを呼びかけている。10月29日の時点で、組合は準備を続けており、空港や航空便の最低限の運行はまだ発表されていない。欠航した場合の払い戻しや補償の考え方はゼネストの記事にまとめた。冬ダイヤへの切り替えの経緯は9月の記事にある。
行き先ごとの冬と年末年始の楽しみ方は、マドリード、バルセロナ、サン・セバスティアン、ガリシア(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)の記事にまとめた。
イベリア航空の日本語サイトで、日付ごとの運航と運賃を見る(紹介リンク・PR)
運航の時刻、運賃、手荷物の条件、入国の手続きは10月29日に確認した内容で、変わることがある。予約の前に、イベリアと各機関の最新の案内を確かめてほしい。













