スペイン北部ヒホンの旧たばこ工場タバカレラの窓や入口で、マドリードのプラド美術館が所蔵する絵画の複製を屋外から鑑賞できる展示「プラドへの窓」が開かれている。市と同美術館の企画で、建物の開口部に29点の複製を配置。入場券なしで通りから見ることができ、市のイベント案内では2027年1月10日までの予定だ。
窓を使い、通りから名画に出会う
ヒホン市によると、展示にはプラド美術館のコレクションにある絵画の複製29点を使い、背後から光を当てている。会場は旧市街シマビリャ地区のタバカレラ。市と美術館が協力し、工業の歴史を持つ建物と絵画を結び付ける企画として進めている。
展示されているのは絵画そのものではなく、あくまで複製だ。10月27日公開の地元ラジオ局SERヒホンの記事は、同局の取材陣が市の担当者らと現地を訪れたと伝え、10月8日に始まった展示を紹介した。同局によれば、ベラスケスやゴヤ、エル・グレコらの作品を含む複製を建物の外側で見ることができる。
地元ラジオ局オンダ・セロの事前案内では、大きな複製の中にはゴヤが描いたホベリャノスの肖像と、デューラーの「アダム」もある。小さな開口部にはベラスケスやスルバランらの作品の複製を配置するという。窓を額縁のように使い、道を歩きながら作品に出会う形式だ。
市の説明では、この企画は美術館のコレクションを市民に身近に感じてもらうことを目的としている。ヒホンの後に別の都市へ展開する構想もある。オンダ・セロによると、市長は入場券や決まった開館時間を設けず、芸術を街へ出す企画だと説明した。市のイベント案内には午後10時から10時59分との時刻表示があるが、その意味と照明の点灯時間は確認できていない。
工事中のタバカレラは、将来アートセンターとして開く構想がある。プラド美術館の作品を将来そこへ寄託する計画も報じられているが、現在の窓の展示は複製を使った企画であり、将来の原画展示とは別だ。
日本の読者への解説
タバカレラはヒホンの旧市街にあり、市の公開データでは所在地をプラサ・ペリオディスタ・アルトゥーロ・アリアス12番地としている。展示は建物に入らず、外から見る形式だ。市のイベント案内は1月10日までとしているが、地元の催し案内「オイ・アストゥリアス」には1月9日、市の観光サイト「ビシタ・ヒホン」には1月31日までとの表示もある。市の案内同士でも表示が異なる理由は未確認だ。変更や終了時期は訪問前に市の最新情報を確認したい。
マドリードでは、国立考古学博物館で別の無料企画展も開かれている。中世の城の出土品展の案内はこちら。

















