スペイン中部クエンカのスペイン抽象美術館で、鮮やかな青を使った作品で知られるフランスの芸術家イヴ・クラインの展覧会が開かれている。10月29日に始まり、会期は2027年1月31日までの予定。入場無料で、絵画や立体作品など20点を超える作品を通して、色や身体を使った表現を紹介する。
青い顔料や身体を使った作品
展覧会「イヴ・クライン わずかな無限」はフアン・マルチ財団が企画し、マヨルカ島パルマでの展示を経てクエンカに巡回した。地元紙ラス・ノティシアス・デ・クエンカは10月29日の開幕を伝え、会場にはバレンシア現代美術館やマドリードのソフィア王妃芸術センター、個人コレクションから作品が集まったと報じている。
展示には単色で画面を構成するモノクロームのほか、モデルの身体に顔料を塗ってその跡を使う「アントロポメトリー」や、青い顔料を広げた作品が含まれる。色を絵の具として見るだけでなく、空間の中で体験するという、作家の発想に触れられる構成だ。
企画はクラインとスペインの関係にも目を向ける。作家の資料を管理するイヴ・クライン・アーカイブによると、クラインはスペインでスペイン語を学び、柔道の指導者としても働いた。旅の日記や最初の作家本は、単色表現への探究を知る手がかりとして紹介される。
地元紙は、クリスティナ・カリーリョ・デ・アルボルノス企画者の話として、作品の借用には大きな労力が必要だったと伝えた。作家は1950年代にスペインに滞在しており、展示ではその時期と制作とのつながりもたどる。
見学の前に
会場はクエンカの「宙づりの家」にあるスペイン抽象美術館。州の観光案内によると、通常は火〜金曜と祝日が午前10時〜午後2時・午後4時〜6時、土曜が午前10時〜午後2時・午後4時〜8時、日曜が午前10時〜午後2時半で、月曜は休館。入館は閉館20分前までとなる。
同案内は12月24・25・31日と1月1・6日を休館日としている。臨時の変更を含め、訪問前に美術館へ確認したい。財団の現行の見学案内ページは今回直接取得できなかったが、財団の2025年の案内誌にも同じ休館日が記されている。
日本の読者への解説
クラインは日本で柔道を学んだ経験もある。ビルバオのグッゲンハイム美術館の作家紹介によると、柔道や禅を学ぶため日本を訪れた。今回の企画は、スペイン滞在の資料とともに、彼の芸術を見直す機会となる。スペイン国内の無料展では、バレンシアのセグレリェス展も紹介している。

















