ロアッソ熊本などに所属した元Jリーガーの田島翔さん(43)が、スペイン東部バレンシアで10月に設立されたサッカークラブ「コスモス・バレンシアFC(Cosmos Valencia FC)」のアンバサダー兼日本戦略担当に就いたと明らかにした。クラブは国籍や住む場所を問わず会員を募り、エンブレムやチームカラーを会員の投票で決める仕組みを掲げる。田島さんによると、チームは2027年8月に始動し、バレンシア州サッカー連盟(FFCV)の地域リーグで最も下のカテゴリー「テルセラFFCV」に参戦する予定で、田島さん自身も選手として加わり、スポットで出場する見込みだ。日本では、クラブの認知度を高めることや、日本のサッカー関係者とのつながりづくりを担うという。田島さんによると、これまで日本を含む10カ国でプレーしてきた。
会員の投票でエンブレムや色を決める
クラブの公式サイトによると、コスモス・バレンシアFCは、会長を務めるフェルナンド・センプローニ(Fernando Semproni)さんが構想し、2026年10月に設立した。会員が案を出し、投票でクラブの決定に加わる仕組みで、エンブレムやホームとアウェーのユニフォームなどを投票で決めるとしている。11月4日時点では、クラブ初の公式カラーの案を募っている。

地域リーグの一番下から昇格を目指す
クラブはサイトで「バレンシアのサッカーの一番下から始める」としている。田島さんによると、最初はテルセラFFCVで戦い、上のカテゴリーへの昇格を目指す。テルセラは「3番目」を意味する名前だが、地域リーグは上からリガ・コムニタット、プリメラ、セゴナ、テルセラの4段に分かれており、その一番下にあたる。田島さんが寄せた資料によると、センプローニ会長は、長く続けられる新しいクラブをつくること、世界中から数千人の会員が集まる国際的なコミュニティーにすること、各国の若い選手にヨーロッパで挑戦する機会をつくること、の3つを目標に掲げている。
会長「多くの国でサッカーの現場を経験してきた」
田島さんが寄せた資料によると、センプローニ会長は田島さんとの出会いについて「経験豊富な翔と出会えたことは、このプロジェクトにおける最初の非常にポジティブな出来事の一つです」と話す。「私が特に高く評価しているものがあります。それは、数多くの国でサッカーの現場を経験してきたことです」「さまざまなサッカー文化を知り、国際的なキャリアを築こうとする選手たちが直面する困難やチャンスを理解しています」と述べ、日本でのクラブの発展に重要な存在になってほしいとした。
国内外でプレーしてきた田島さん

田島さんは日本でロアッソ熊本やFC琉球に所属し、海外ではスペイン、クロアチア、サンマリノ、韓国、シンガポール、ニュージーランド、アメリカ、ブラジルのクラブでプレーした。2025年7月には、マダガスカル1部のFCルージュとの契約が日本で報じられた。選手を続けながら、所属クラブへのスポンサーの紹介や、育成年代の国際交流にも携わってきたという。世界のサッカーの情報を集めるなかでコスモス・バレンシアFCを知り、センプローニ会長に自ら連絡を取った。スペインでのプレーは約15年ぶりになるという。
田島さんは「元日本代表の大久保嘉人さんがバルセロナでチームを新設したこと、W杯でスペインが優勝したことは、僕の中で刺激となり、スペインの情報を積極的に集めてました。そんな中で、コスモス・バレンシアFCと出会い、仕事ができるのは、幸せで、これまでの自分の経験を最大限生かせるものだと自負してます」と話す。大久保さんは2026年3月、バルセロナを拠点とするクラブ「FCソル・ナシエンテ(FC Sol Naciente)」の立ち上げを発表していた。スペインは7月の決勝でアルゼンチンを破り、W杯で2度目の優勝を果たした(関連記事)。
日本では今後、クラブの認知度を高め、日本のサッカー関係者とのつながりをつくり、日本とスペインの橋渡し役を担うという。

















