カタルーニャ気象局(Meteocat)は10月3日(土)、タラゴナ、バルセロナ、ジローナの3県の沿岸部などに、大雨の警報として最も高い危険度6(6段階)を出した。今夜20時から4日(日)未明を山場に、30分で40ミリを超える猛烈な雨の恐れがあり、3時間で90ミリ、場所によっては24時間で200ミリを超える雨も予想され、6時間で200ミリに達する恐れも指摘されている。警報は4日14時ごろまで続く。気象局は、雨雲の塊が「地中海の小型ハリケーン」に発達する可能性にも触れている。これを受けて州政府は、バルセロナ市を含む20の郡で、今夜20時から4日14時まで不要不急の移動を制限し、屋外の催しやスポーツ、市場、学校の活動などを止めた。イリャ州首相は「冗談ではない」と警戒を呼びかけた。雨の山場は今夜の前半から明け方とみられ、4日の午後から天気は回復に向かう見通しだ。旅行者は20時までに宿に戻り、日曜の昼過ぎまで外出を控えることが基本になる。

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今夜の警報:最高の危険度6

気象局は3日昼、30分で40ミリを超える雨の強さについての警報を、最も高い危険度6に引き上げた。最も危険度が高いのは今夜20時から4日未明にかけてで、警報は4日14時ごろまで続く。赤色の警報が出ているのは、バルセロネス(バルセロナ市など)、バイス・リュブレガット(エル・プラット空港のある郡)、ガラフ(シッチェスなど)、マレズマ、バリェス・オクシデンタル、バリェス・オリエンタル、アルト・ペネデスとバイス・ペネデス、アルト・カンプ、タラゴネス、バイス・カンプ、セルバ、ジローネス、アルト・アンプルダとバイス・アンプルダ(コスタ・ブラバ)、ガロチャ、プラ・デ・レスタニの沿岸部を中心とする17郡だ。

3時間で90ミリを超える恐れや、24時間で200ミリを超える恐れについても、危険度5の警報が出ている。気象局は、「地中海の小型ハリケーン」が発生する可能性も指摘している。気象局によると、狭い範囲に強い雨を降らせ続ける雨雲の集まり(メソスケール対流系)が、強い雨や強い風、水上竜巻、竜巻をもたらしうる。場所によっては、6時間で200ミリを超える恐れも指摘されている。

20時から日曜14時まで、移動と活動を制限

州の市民保護局は、3日20時から4日14時まで、次の20郡で移動と活動を制限した。アルト・アンプルダ、バイス・アンプルダ、プラ・デ・レスタニ、ガロチャ、ジローネス、セルバ、マレズマ、バリェス・オリエンタル、バリェス・オクシデンタル、バルセロネス、バイス・リュブレガット、ガラフ、アルト・ペネデス、バイス・ペネデス、アルト・カンプ、タラゴネス、バイス・カンプ、オゾナ、リポリェス、モイアネスだ。

不要不急の移動のほか、自然の中や公園、市民農園での屋外活動、スポーツや文化・娯楽の催し、市場や見本市、浸水しやすい場所での活動、学校や大学の活動などが対象になる。可能な職場には在宅勤務を求めている。市民保護局は対象地域の携帯電話に緊急警報「ES-Alert」を送り、緊急時は112に電話するよう呼びかけた。イリャ州首相は「状況は非常に複雑だ。冗談ではない」と述べ、市民保護局の措置に従うよう求めた。州政府は、制限に違反すると処分の対象になりうるとしている。

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中止・延期が相次ぐ

リセウ大劇場は、終演が規制の始まる20時を過ぎるとして3日18時の『アイーダ』を中止し、4日11時の若者向けの『ラ・ジョーヴァ・アイーダ』も取りやめた。パラウ・サン・ジョルディでのオンブレスGの公演や、サン・ジョルディ・クラブでのプラシーボの公演も中止になった。サッカー2部のサバデル対アンドラ(3日18時30分)と、バスケットボールのジョベントゥット対モラバンク・アンドラは延期され、バスケットボールは10月14日に開く。カタルーニャ・サッカー連盟は、対象地域のチームが関わるサッカーとフットサルの試合を、3日は17時以降、4日は14時まで取りやめた。

バルセロナの地下鉄では、3日の午後から、L3のリセウ駅など一部の駅でホームや出入口の閉鎖が始まった。地下鉄は今夜0時で運行を終え(土曜恒例の終夜運転は行わない)、4日は5時に平日のダイヤで再開する。

エル・プラット空港では、16時半ごろの時点で、ロンドン(ヒースロー)、リスボン、アムステルダム行きなどの便が欠航し、ほかの便にも2〜4時間の遅れが出ている。

旅行者・在住者がすべきこと

20時までに宿に戻る。4日14時までは不要不急の外出を控える。夜の食事や観光の予定は、日曜の午後以降に回したい。

地下と川筋に近づかない。地下駐車場や地下道、半地下の店舗、普段は水のない川筋(リエラ)、海岸の遊歩道には近づかない。冠水した道路には、歩いても車でも入らない。雷が鳴っている間は屋外に出ない。

移動の予定は運行情報を確かめる。地下鉄やバスはTMBの公式サイトとアプリで、近郊列車ロダリエスは公式サイトで確かめる。エル・プラット空港ではすでに欠航や遅れが出ているので、飛行機の利用者は航空会社のアプリやメールで運航状況を必ず確認したい。

停電に備える。携帯電話を充電し、飲み水や懐中電灯を手元に置く。ES-Alertが届いたら指示に従い、緊急時は112に電話する。

9月29日にも同様の大雨の警報が出ている。そのときの注意点はこちらの記事にまとめている。

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日本の読者への解説

「30分で40ミリ」は、同じ強さが1時間続けば80ミリに達するペースで、日本の気象庁の区分では最も強い「猛烈な雨」にあたる。「3時間で90ミリ」も、線状降水帯による顕著な大雨の目安とされる「3時間で100ミリ以上」に近い水準だ。秋の地中海は夏の間に温まった海面が雨雲に大量の水蒸気を与え、このような集中豪雨が起きやすい。

スペインでは2024年10月、バレンシア地方の大水害で200人を超える死者が出た。それ以来、州政府や自治体が、雨が降り出す前に移動や活動を止める判断を早めに下す例が増えている。今回の移動の制限も、被害が出てからではなく、雨の山場の前に人の動きを減らすための措置だ。日本でいえば、大雨の前に早めに避難情報を出し、外出を控えるよう呼びかけるのに近い考え方といえる。

本記事は10月3日18時30分(現地時間)時点の情報に基づく。状況が変われば続報する。

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