11月29日のスペイン総選挙に向けた事実上の選挙戦が10月10日(土)に始まり、社会労働党(PSOE)のサンチェス首相はセビージャ県ドス・エルマナスで、国民党(PP)のフェイホー党首はマドリードの見本市会場Ifemaで、それぞれ最初の集会を開いた。サンチェス氏は「住宅政策に賞味期限はない」と述べて住宅の政令を維持し強化すると約束し、勝って「普通の人々のためにあと4年」政権を担うと訴えた。フェイホー氏は「単なる政権交代ではなく、全面的な変革を提案する」と述べ、「国家の再建」を掲げた。郵便投票をめぐっても応酬があり、アユソ・マドリード州首相がサンチェス氏は「できる限りの不正」をしようとすると警告し、サンチェス氏は国民党とVoxが郵便投票についてデマを流していると非難した。

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サンチェス氏「狼は彼らのほうだ」

サンチェス氏の集会は、ドス・エルマナスの市営講堂ロス・デル・リオで開かれた。党の副書記長マリア・ヘスス・モンテロ氏が先に演説した。サンチェス氏は演説で、マドリードで住まいを追われた後に亡くなったマリカルメンさんを追悼した。

サンチェス氏は、小規模な家主と借り手を守る住宅の政令を「強化し、維持する」と述べた。自らについては「『ペドロと狼』の寓話で、狼は彼らのほうだ。私はいずれにせよ、飼い主のいない犬であり続ける」と語った。国民党とVoxについては「彼らが怖がるのはもっともだ。投票箱がいっぱいになれば、勝つのは人々だから」と述べ、郵便投票をめぐるデマで人々を怖がらせ、投票に行かせないようにしていると批判した。

フェイホー氏「もう1日たりとも」

フェイホー氏の集会は「ついに(Por fin)」を標語に掲げた国民党の行事で、アルメイダ・マドリード市長、アユソ州首相が演説した後、フェイホー氏が登壇した。フェイホー氏は「穏やかだが力強い変革」を約束し、首相の座にあるサンチェス氏を「もう1日たりとも」容認しないよう呼びかけた。嘘をつかず、身を売らずに統治するとも約束し、首相の弟の事件を捜査した判事を「排除するよう誰が指示したのか」と問いただした。

アユソ氏は、2023年の総選挙で郵便投票の用紙が届かなかったり、遅れて届いたりした人がいたことを挙げ、郵便投票への疑いを示した。

11日(日)には、Voxのアバスカル党首がマラガ県エステポナで夕方に最初の集会を開く。

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日本の読者への解説

郵便投票は、投票日に投票所へ行けない人のための制度で、今回の総選挙では請求を10月6日から11月19日まで受け付けている。国民党の側が郵便投票への不信を口にし、政府側がそれをデマだと反論する構図は、選挙戦の争点の一つになっている。選挙の日程はこちらの記事にまとめている。

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