オアシスが2027年夏の欧州・北米ツアー「Oasis Live '27」を発表し、スペイン公演はバルセロナのエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスでの7月10日(土)・11日(日)の2回だけと決まった。マドリードはない。チケットは一般発売なしの事前登録制で、公式サイトでの登録締め切りは9月17日(木)17時(スペイン時間、日本時間では18日午前0時)。登録者の中から抽選で購入コードがメールで届き、9月25日から27日にかけて時間枠を区切って販売される。価格は手数料込みで85〜255ユーロの固定制。オアシスがスペインで演奏するのは、解散半年前の2009年2月、マドリードとバダロナで行った公演以来18年ぶりになる。2025年の再結成ツアーでは東京ドーム2日間に約11万人を集めたが、2027年の日本公演は現時点で発表されていない。ヨーロッパ在住の日本人や、夏のスペイン旅行にライブを組み込みたい人にとって、明日の17時がまず最初の関門だ。
ツアーの全体像──マンチェスター11公演、大陸は5都市
「Oasis Live '27」は2025年の再結成ツアー「Live '25」に続く2度目のツアーで、公式サイトによる日程は次のとおり。
英国・アイルランド:グラスゴー(セルティック・パーク、5月21・23・25・28・29日)、マンチェスター(エティハド・スタジアム、6月4・6・8・11・12・15・18・19・22・25・26日の11公演)、スレイン城(アイルランド、9月4・5日)、ネブワース(9月11・12・18・19日)。
大陸欧州:ミュンヘン(アリアンツ・アレーナ、7月2・3日)、バルセロナ(エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス、7月10・11日)、アムステルダム(ヨハン・クライフ・アレナ、7月16・17日)、パリ(スタッド・ド・フランス、7月23・24日)、ローマ(スタディオ・オリンピコ、7月29・30日)。
北米:ボストン(ジレット・スタジアム、8月10・13・14日)、ラスベガス(アレジアント・スタジアム、8月20・21・24日)。
大陸欧州はわずか5都市で、スペインはバルセロナ1都市のみ。プロモーターはライブ・ネイション。発表に先立ってバンドは各都市を示唆する短い動画を順に公開しており、バルセロナの回はジョアン・ミロのポスターが飾られた部屋でギターを弾く男の映像だったと地元紙は伝えている。
チケットの取り方──一般発売はない
今回のツアーは公式サイトが「一般発売(general onsale)はない」と明言している。手順はこうだ。
1. 登録。公式サイトの登録ページ(oasisinet.comから案内)で、チケットマスターのアカウントと紐づくメールアドレスを登録する。締め切りは9月17日(木)16時BST/17時CEST。公式メーリングリストの会員でも改めて登録が必要で、登録しても購入コードが届く保証はない。
2. 抽選。登録者の中から選ばれた人にだけ、購入用のユニークコードがメールで届く。地元報道によれば、登録時に希望する都市を最大3つまで選べる。
3. 購入。バルセロナ公演はEFE通信によると9月25・26・27日の3日間、それぞれ1日3つの時間枠に分けて販売される。コードがあっても枠内の在庫がなければ買えない。
価格は手数料込みで85ユーロから255ユーロの固定制。地元紙は別途2ユーロの取引手数料がかかると報じている。2024年の英国での発売時に議論を呼んだ需要連動型の価格変動制は、少なくともバルセロナでは採られていない。
会場のエスタディ・オリンピックは1992年バルセロナ五輪のメイン会場で、ライブ形式では5万5千人超を収容する。2公演で単純計算11万人前後。首都マドリードを飛ばした分、スペイン全土とポルトガル、南仏からの需要が2日間に集中することになる。
18年ぶりのスペイン──2009年2月、解散の半年前
オアシスが最後にスペインで演奏したのは2009年2月12日と13日、アルバム『Dig Out Your Soul』のツアーでマドリードのパラシオ・デ・デポルテスとバダロナのパベリョ・オリンピックに立った時だ。その半年後の8月、パリ近郊のロック・アン・セーヌ出演直前に兄弟が楽屋で衝突し、ノエル・ギャラガーが脱退を表明して、バンドは解散した。
再結成が発表されたのは2024年8月27日。デビュー作『Definitely Maybe』発売30周年の2日前だった。2025年の「Live '25」は英国・アイルランドを皮切りに北米、南米、アジア、オーストラリアを回り、スペインには来なかった。バルセロナの2公演は、地元にとって「解散前に最後に来た国」への18年越しの帰還ということになる。
日本公演との比較──東京ドームは11万人、2027年は未発表
「Live '25」のアジア日程には2025年10月25日・26日の東京ドーム2公演が組まれ、2日間で約11万人を動員した。2009年のフジロック以来16年ぶりの来日で、日本側のチケットはVIP席7万5千円からB席1万2千円まで。バルセロナの85〜255ユーロ(1ユーロ178円前後の現在の為替でおよそ1万5千円〜4万5千円)は、上限だけ見ればVIPを除いた東京ドームの水準と大きくは変わらない。
2027年ツアーは今のところ欧州と北米のみで、日本を含むアジア日程は発表されていない。追加発表の可能性は否定できないが、7月にヨーロッパにいる予定の人にとっては、バルセロナが最も近い機会になる。
日本の読者への解説
まず日程の整理。登録締め切りは9月17日(木)17時(スペイン時間)、日本時間では18日(金)午前0時。登録には無料で作れるチケットマスターのアカウントが要るので、まだ持っていない人は先にそちらを済ませておくといい。登録は「購入の権利の抽選に参加する」だけで、当選しても25〜27日の販売枠で自分で買いに行く必要がある。この二段構えは2025年ツアーと同じで、購入日当日に確実に画面の前にいられるかが実質的な勝負になる。
会場のモンジュイックは市街地の南西の丘で、地下鉄パラレル駅からフニクラ(ケーブルカー)、あるいはエスパーニャ広場からバスや徒歩でアクセスする。終演後は数万人が一斉に丘を下りるため、宿はモンジュイック周辺よりも地下鉄で戻れる市街地側に取るのが無難だ。7月のバルセロナは日中30度を超え、屋外スタジアムでの夜公演でも蒸し暑い。水分と日焼け対策は昼の観光と同じ感覚で用意したい。
スペインでのライブは近年、開演時間が遅い。前座を含めて夜9時前後に始まり、深夜に終わる公演も珍しくない。翌朝の便を早い時間に取るのは避けたほうがいい。最後に、オアシスの公式サイトは今回のツアーで公式以外の転売サイトに繰り返し注意を促している。2027年7月の2日間は、スペインでもっとも偽物が出回るライブになる可能性が高い。













