マドリード中心部で10月24日、公的年金制度の維持と給付改善を求めるデモが行われた。年金受給者団体COESPEや労働組合などが呼びかけ、最低年金の引き上げ、男女の受給格差の是正、長く働いた人の早期退職に伴う減額の見直しを訴えた。受給中の高齢者だけでなく、若い世代の将来の年金も守ることを掲げた全国規模の呼びかけだ。

エル・パイスによると、参加者は政府代表部の集計で2万5,000人、主催者発表では約5万人。同紙は現場の取材で、公的年金を守る掛け声や主催団体の発言を伝えた。Euronewsも当日のデモ開始を報じている。

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最低年金と長期加入者の扱いが争点

参加者らの要求には、最低年金を最低賃金の水準へ引き上げること、実際の物価上昇に応じて年金を改定すること、男女の年金格差をなくすことがある。民間への移行に反対し、公的な制度で生活を支えるよう求めた。いずれも今回の運動が掲げる要求で、実施が決まったという発表ではない。

エル・パイスは、早期退職者の団体Asjubi40も参加し、40年以上保険料を納めた人への減額廃止を求めたと報道。仕事を失い、法定の退職年齢より前に退職せざるを得ない人にも減額が続くことを問題にした。同団体は政府に対応を求め、若い参加者にも抗議を続けるよう呼びかけた。

支援する労組CGTは事前の案内で、年金を守る運動は若者と高齢者を含む働く人全体の問題だと説明。集合・出発は現地時間12時にアトーチャ、終点は地下鉄セビージャ駅付近のアルカラ通りへ変更すると告知していた。

住宅運動との連携も訴える

エル・パイスによると、今回のデモには借家人の組織も加わった。COESPEのラモン・フランケサ報道担当者は集会で、家賃が上がり続ける状況では十分な年金を保障できないと訴え、住宅をめぐる11月11日のゼネストへの参加も呼びかけた。年金額と住居費の両方を問題にする発言だった。

11月の行動は今回の年金デモとは別の予定だ。背景は既報の11月11日ゼネストの届け出と要求で整理している。

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日本の読者への解説

今回の焦点は、年金制度を残すかどうかという抽象的な議論だけではない。最低額で暮らせるか、男女でどれほど差があるか、長年加入した人が早期退職で減額される扱いを変えるかという具体的な要求が並んだ。人数は政府側と主催者で異なるため、単一の確定値として読むことはできない。また、街頭で示された要求と政府の決定は分けて見る必要がある。

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