事件の概要

1981年3月30日、ワシントンD.C.のヒルトン・ホテル前で、当時70歳だったロナルド・レーガン米大統領が、ジョン・W・ヒンクリー・ジュニアによって銃撃されました。レーガン大統領は軽傷で済みましたが、ジェームズ・ブラディ報道官、ワシントンD.C.警察官のティモシー・マッカーシー巡査部長、シークレット・サービスのジェリー・パリ巡査部長が負傷しました。ヒンクリー・ジュニアは、大統領が演説を終えてリムジンに向かう際、記者団の中から現れ、至近距離から発砲しました。

警護官の迅速な対応

当時、大統領警護隊(シークレット・サービス)のジェリー・パリ巡査部長は、銃声を聞くと瞬時に大統領を覆い、ホテルのロビーへと押し戻しました。この迅速かつ決死の行動が、大統領の命を救ったとされています。パリ巡査部長自身も銃弾を受け、重傷を負いました。この事件は、アメリカ合衆国大統領警護の重要性を改めて浮き彫りにしました。

日本の読者への解説

日本では、首相や天皇の警護は警察庁や皇宮警察が担っていますが、アメリカのシークレット・サービスは、大統領だけでなく、その家族や副大統領、そして過去の大統領経験者などの身辺警護も担当する、より広範な権限と責任を持つ組織です。今回の事件は、要人警護における「盾」となる警護官の存在と、その訓練、そして瞬時の判断がいかに重要であるかを示す事例として、日本の安全保障関係者にとっても関心の高い出来事と言えるでしょう。

この記事をシェア:X (Twitter)WhatsAppLINE