フランスの道路運送業者団体OTREは、10月21・22日に予定していた抗議行動を見合わせると16日に発表した。燃料価格への対応や支援金の支払いについて、政府が期限を示して約束したためだ。スペインの運輸専門メディアAutónomos en Rutaも20日付で見合わせを報じている。対象はOTREの呼びかけであり、フランス全土の抗議活動が終わったことや、スペインとの国境・道路の通行を保証する発表ではない。
燃料費の転嫁と支援金の支払いが争点
OTREによると、政府は13日の協議で示した対応を16日の声明で正式に確認した。同団体が求めていたのは、給油所と企業の貯蔵タンク向けの双方での軽油価格引き下げ、燃料費の変動を運賃に反映する仕組みの強化、未払い支援金の早期支給だ。アナドル通信も16日、団体声明に基づき、この三つの要求と抗議行動の見合わせを伝えた。
フランス政府の16日付声明では、第2弾のうち必要書類がそろった申請分を10月末まで、16日時点で提出済みで必要書類がそろった申請分全体を11月末までに支払うとしている。将来の支給期限を示したもので、すでに全額を支払ったという説明ではない。
政府はまた、燃料費連動のルールを説明する通達を10月末までに公表すると表明。違反への刑事制裁を行政上の制裁に改めることや、対象を貸切バスなどの臨時旅客輸送にも広げる法改正を提案するとした。運送会社が荷主などとの取引で燃料費上昇を反映しやすくする措置で、法改正部分は今後の手続きが必要だ。
燃料そのものについては、戦略備蓄の軽油を3カ月間市場に出し、11月1日から給油所と業者のタンク向け価格を1リットル当たり最大18セント引き下げることを目標としている。政府の目標であり、全給油所で一律18セントの値下げが確定したという意味ではない。
約束が守られなければ再開を検討
OTREは今回の措置を条件付きの見合わせと位置付ける。10月末の通達、11月1日からの燃料価格への反映、11月末までの支援金支払いなどを確認し、約束に反する事態があれば組織内で抗議行動の再開を検討するという。21・22日の当初予定と、今後の交渉・再開判断は分けて見る必要がある。
日本の読者への解説
スペインからフランスへ車や長距離バスで移動する場合、今回確認できるのは、OTREが呼びかけた21・22日の行動を見合わせたことまでだ。この告知から国境封鎖や個別便の欠便を決め付けることも、全行程の通常運行を保証することもできない。利用する運行会社や道路管理者の最新案内を確認したい。関連する背景はフランス情勢とスペインへの影響でも扱っている。













