スペインの鉄道運転士労組SEMAFは10月16日、Renfeグループの全社で運転業務に就く職員を対象に、29日(木)の24時間ストを呼び掛けた。予定時間は現地時間0時1分〜23時59分。労組は安全対策などの合意が進んでいないと訴える一方、Renfeは自社が担う約束を履行したと反論している。これはストの予告であり、全列車の運休が決まったという発表ではない。両者の16日声明には、最低運行の割合や個別列車の運休一覧は示されていない。
29日の終日スト、対象はRenfeの運転職員
SEMAFの声明によると、呼び掛けはRenfeグループ全社の運転職員に向けたものだ。「全社が対象」という労組の告知と、各路線で実際に何本が走るかは別の情報となる。スペインの鉄道会社すべてに同じ日のストを呼び掛けたという内容でもない。
労組は、事前の紛争解決手続きが実を結ばず、16日に運輸省、インフラ管理会社Adif、鉄道安全庁AESF、Renfeと行った会合でも、合意の実施が行政手続きで停滞していると判断したとしている。安全対策、異常気象時の対応、新規運転士の採用、人身事故に遭った運転士への支援、車両の信頼性を争点に挙げた。
安全対策の進み具合で労使に隔たり
SEMAFは、気象警報に対応する拘束力のある手順や、危険時の連絡を調整する明確なルール、車両の問題への技術的な解決策などを要求する。これらは労組側が示す要求と評価であり、対策がすべて未実施だと第三者が認定したものではない。
これに対しRenfeは16日、2月のスト解除合意で自社が引き受けた措置はすべて実施したとの声明を公表した。保守業務の社内化や自社職員による整備の強化などを進めたと説明。運転時間の規則変更などは他機関が主導する行政・規制手続きにあり、要求の多くは同社の権限を超えると主張している。
同社は、気象警報について独自の対応手順を3月から適用しているとも説明した。合意の履行状況を巡る労使の説明は一致していない。Renfeは対話を続け、関係機関と未完了の措置に取り組むとしている。
日本の読者への解説
29日にRenfeを利用する予定がある場合、ストの呼び掛けだけで予約列車の運休を判断せず、今後の公式案内と自分の列車の情報を確認したい。今回の両声明には運休列車や乗車券の特別な変更・払い戻し条件は載っていない。対象日、運行情報、購入した券の条件を分けて確認しよう。労使の対立する説明についても、一方の主張をそのまま確定事実として受け取らないことが大切だ。
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(出典:SEMAF、Renfeの10月16日声明)













