スペインの競争・市場監督当局CNMCは10月20日、Renfeのマドリードとバルセロナにある3整備拠点について、競合する高速鉄道会社Ouigoへのアクセスを従来の合意に沿って回復させるよう求める決定を公表した。対象は車両の部品を取り外し、外部で修理した後に取り付ける作業。CNMCは利用枠の削減を差別的と判断した。一方、Renfeは決定を不服として全国管区裁判所に提訴する方針と、同日付の欧州通信などが報じた。

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決議は8日付、2025年の合意に沿う利用を要求

公表された決議原文の日付は10月8日で、20日はCNMCの発表日となる。対象施設はマドリードのCerro Negro/Santa Catalina、Fuencarralと、バルセロナのCan Tunis。決議は、2025年1月30日に割り当てた条件でOuigoの利用を認めるようRenfe Mantenimientoに求めている。

両社の利用枠の合意は2025〜2030年を対象とする。CNMCによると、Renfe側が長期契約への割引を提示したことを受け、Ouigoは複数年の利用枠を確保した。その後、Renfeは一部の作業が「重整備」に当たるとして、認めていた枠を削減した。

争点は、部品の脱着を重整備とみなすかどうかだ。CNMCは、部品自体の修理をRenfeの施設外で行う今回の作業は、基本的な整備サービスに当たると判断。Renfeが自社グループの旅客会社Renfe Viajerosには技術的に同等の作業向けの枠を認めていた点も挙げ、Ouigoの利用拒否には十分な客観的理由がないとした。

ただし、Ouigoにも情報提供を要求している。2025〜2030年の各年について、作業の種類、対象車両、各車両がどの整備サイクルにあるか、走行距離をRenfe側に示す必要がある。利用を認める側が作業内容を把握し、整備枠を調整できるようにするためだ。

Renfeは重整備と主張、争いは司法へ

欧州通信の20日夕方の報道によると、RenfeはCNMCの解釈に反対し、問題の作業は重整備で、競合他社にアクセスを認める義務はないと主張している。自社の整備能力や費用負担への影響も訴え、司法判断を求める方針だ。記事掲載時点で、提訴の完了や裁判所の判断を確認したものではない。

決議原文は、通知の翌日から2か月以内に全国管区裁判所へ行政訴訟を起こせると記す。通知日を確認していないため、ここから具体的な提訴期限は示せない。今回の公表だけで、3拠点での利用が実際に回復したとまでは言えない。

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日本の読者への解説

今回のニュースは、旅客が乗る列車の時刻変更ではなく、競合する鉄道会社が同じ整備施設をどの条件で利用できるかという争いだ。CNMCはアクセスと作業情報の提供を求め、Renfeはその判断を争う方針を示している。これを増便や運賃引き下げの決定として受け取ることはできない。線路側の直近の復旧については、マドリード〜バルセロナ線の複線運転再開の記事も参照できる。

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