地元メディアの報道によると3日、ホアン・カルロス1世元国王が、フェリペVI世現国王に対し、スペイン国外へ住居を移転すると発表したことが分かった。
王室の発表によると今回の元国王の決定に関し、「元国王は1年前から公的な活動を行わない意向を示しており、今回元国王の過去におけるプライベートな事柄に対する出来事への社会の影響を鑑みて、スペイン国外へ住居を移すと決定した。」とのこと。 また、「フェリペVI世現国王の公務を妨げないため。」ということも発表されている。

現在スペイン最高裁判所の検察は、元国王のスイスを発端とした、サウジアラビア王国から送られた寄付金などに関して、税金を納めていない可能性があるなどの件で調べを進めているが、この件に関しては元国王や王室からは言及されていない。
この件に関し、独立機運が比較的高いカタルーニャ州のキム・トーラ州首相はツイッターで「アルフォンソ13世のようだ。」(アルフォンソ13世は1931年民衆の要求により国王退位を迫られ、フランスに亡命している)
左派エレホン議員は「元国王はスペインへのよい公務を提供することをせずにスペインから逃げた。 これはスキャンダルである。 最後にお金だけでも返済するべきだ。」
マドリード市議会のタニア・サンチェス議員は「我々の王室の歴史は”盗んで逃げる”だ。 フェリペVI世も時間の問題か?」
など、市民の間で不満が噴出している。