非常警戒体制発令によりNissan、Iberia、Inditexなど多くの企業がERTEを発表。 ではERTEとはなにか? ラ・バングアルディアがまとめているので記載する。
ERTEとは
Expediente de regulación temporal de empleoの頭文字を取ったもので、一時解雇、レイオフの事。 雇用調整となるEREとは異なり、一時的な解雇なので復職できる。 今回、多くの企業が3か月のERTEを申請している。
誰がERTEを申請できるのか
今回政府が発表した大規模な財政出動及び経済政策で、ERTEは誰でも行っていいわけではない。 ERTEが行えるのは、非常警戒体制発令に伴うコロナウイルスの影響を受けた企業と明記されている。 (ほぼ全ての業種がコロナウイルスの影響を受けているが)
ERTEの承認にかかる日にちは?
閣僚会議で決定した政令によると、5日間に遡って申請することができる。 (会社が19日に申請すれば、非常警戒体制が発令した14日からERTEにすることができる。)
不可抗力とはなにか?(fuerza mayor)
ERTEを申請する場合、不可抗力(Fuerza mayor)による申請理由が必要。 これに関して、労働当局がコロナウイルスによる影響であるか検証する必要がある。
ERTEを受けた労働者はなにか申請をしなければならないのか?
する必要はない。 会社側が労働局(SEPE)に申請をするので、労働者が何等かの申請をする必要はない。
ERTEで失業保険を受け取る場合、最低限の労働期間の基準はあるのか?
失業保険を受け取る場合、既定の期間働かなければならないが、今回3月17日に発出した特別政令BOE3824によると、この期間は無くても失業保険を受け取ることができる。
いくらもらえるの?
過去180日の基本給の平均の70%。 ただし、子供が2人以上いる場合、失業保険料は最高で1,411.83ユーロ受け取ることができる。 また、企業によっては90%、100%を払うところもある。 最低失業保険料は子供がいない場合で501.98ユーロ、子供がいた場合、671.40ユーロとなる。
コロナウイルスによるERTEで受け取る失業保険は、その後の失業保険に影響が出るのか?
でない。 今回は特別措置で、コロナウイルスによるERTEで失業保険を受け取っても、その後の失業保険手当には影響が出ない。復職したときに、解雇される?
されない。 発出された政令ではこう書かれている。“Las medidas extraordinarias en el ámbito laboral estarán sujetas al compromiso de la empresa de mantener el empleo durante el plazo de seis meses desde la fecha de reanudación de la actividad” つまり、復職してから6か月間は解雇することができない。