「女性復讐者」上演とその意義
スペイン国立古典劇団(Compañía Nacional de Teatro Clásico)が、マドリードのコメディア劇場で上演しているロペ・デ・ベガ作『La vengadora de las mujeres』(女性復讐者)が注目を集めています。1994年創立のテアトロ・デル・テンプル(Teatro del Temple)劇団によるこの作品は、17世紀のスペイン演劇界の巨匠ロペ・デ・ベガのあまり知られていない戯曲に光を当てています。
本作は、主人公ラウラが女性の知性や身体能力が男性に劣らないことを訴え、女性のための学校設立を目指す物語です。演出家のカルロス・マルティン氏は、「タイトル自体が、女性の権利回復を訴える作者の感性を示している」と指摘。ラウラが剣術の腕前で求婚者たちを打ち負かす場面は、当時の社会がまだ準備できていなかった女性の能力を具体的に示しています。
日本の読者への解説
「フェミニズムの萌芽」とも評されるこの戯曲は、現代の日本においても、女性のエンパワーメントや能力開発といったテーマと共鳴します。17世紀という時代に、これほど先進的な女性像を描いたロペ・デ・ベガの洞察力は特筆に値します。また、本作の舞台設定を1920年代に置き換えるなど、現代的な解釈を加えることで、古典劇が持つ普遍的なメッセージを現代の観客に届けています。




