スペイン フアン・カルロス1世前国王ポルトガルに移住か

昨日突然発表されたフアン・カルロス1世前国王の海外移住の件で、渡航先が判明していなかったが、地元メディアの報道によると4日、幼少期を過ごしたポルトガルのエストリルにその姿を発見したという情報元不明の噂がポルトガルメディアで報じられていることが分かった。

報道によると、ポルトガルのテレビ局TVIでカルロス1世前国王の姿をエストリルで発見したと報じられた。  フアン・カルロス1世は、父フアン・デ・ボルボン元国王がポルトガルに亡命中エストリルで幼少期を過ごしていた。

フアン・カルロス1世前国王は地元メディアに対し、住む場所を子郊外に移したとしても、検察の調査に応じると発表。 現在最高裁判所の検察局により、スペイン企業がサウジアラビアの砂漠新幹線建設入札に関する手数料の受け取りおよび税務署への申告漏れに関する捜査が行われているが、いずれにせよ前国王が王位を息子フェリペ6世に譲った2014年6月以降のみ脱税などの行為があったかなどを調べている。

租税回避地(タックスヘイブン)パナマにある財団について

新型コロナウイルス感染拡大防止策としてスペインで警戒体制(El estado de alarma)が発令された3月15日同日にフェリペ6世現国王は父であるカルロス1世前国王の遺産相続権破棄を突如発表。 これにより、地元メディアはタックスヘイブンのパナマにフェリペ6世国王が受益者の一人となっている2つの財団が存在すると報じた。 一つはZagatka財団で、フェリペ6世は知らなかったとして、受益権を放棄すると発表。 もう一つはLucum財団で、フェリペ6世の友人であるドイツ生まれでデンマーク国籍の実業家コリーナ・ラーセンの父が創設したもの。 

現在スイスではこの財団がサウジアラビア王国から6500万ユーロ(2020年8月現在約81億円)の寄付があったと診られており、イギリスメディア”The Telegraph”が報じたところによると、スペイン王室は2番目の受益者となっていたとのこと。

スイス検察当局の調べによると、Lucum財団はジュネーブの口座と紐づけられており、この6500万ユーロの送金の後、コリーナ・ラーセン名義の口座に送金されていたことが分かっている。 これにより、スイスのイヴ・ベルトッサ検察官はコリーナ・ラーセンと財団財務管理者であるアルトゥーロ・ファサナを調べている。

コリーナ・ラーセンはこの送金に関して、フアン・カルロス1世から2012年に送られた”お願いしていないプレゼント”として指摘。 コリーナ・ラーセンとその息子に対する愛情(Cariño)への表れだとして2012年に送金されたものと弁明。 サウジアラビア王国の砂漠新幹線建設入札で、ドイツ企業が入札に参加せず、スペイン企業の入札獲得のために便宜を図ったそのお礼の送金であったことを否定した。

さらに、スペインの公的資金2000万ユーロの横領、組織犯罪、資金洗浄などの容疑で2017年11月17日から収監されている元国家警察長官のホセ・マヌエル・ビジャレホのオフィスからコリーナ・ラーセンとのロンドンで録音された会話のデータが発見された。 その会話中、コリーナ・ラーセンは武器商人の未亡人に対し、カルロス1世前国王が、サウジアラビアの砂漠新幹線受注に関し、コミッションを受け取っていたと発言していたことが明らかになった。

しかし、当時捜査を行っていた全国管区裁判所(Audiencia Nacional)は、元国王は不可侵(Inviolable)ということで、捜査を打ち切ったものの、反汚職局は秘密裏に捜査を継続していた。

現在この件に関するスペインでの捜査は、スペイン最高裁判所が現在スイス当局の捜査情報の翻訳を待っている状態。

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