スペイン現地メディアが報じたところによると、スペイン南部アンダルシアを中心としてリステリア症感染者数が204人に上っていることが分かった。
メディアの報道によると8月30日金曜日現在、アンダルシア州を中心としてスペイン全国リステリアに感染している人が204人となったことが分かり、そのうち3人の妊婦が新たに流産したとのこと。
現在確認されているだけで、アンダルシア州で197人、マドリード州で1人、アラゴン州で3人、カスティーリャ・イ・レオン州で1人、エストレマドゥーラ州で2人が罹患。
また、調べによるとセビリアとマドリードで、食品メーカー「La Mecha」の肉製品が原因であることが確認されているとのこと。
アンダルシア州内で最も感染者が多いのがセビリアの162人。 次いでウエルバの17人、カディスで10人、グラナダで4人、マラガで4人とのこと。
さらに、メリリャ自治都市、カタルーニャ州、バレンシア州、カスティリャ・ラ・マンチャ州、アストゥーリアス州で合計58人の感染が疑われており、現在専門家の検査結果待ち。
現在までに70歳代2人と90歳代1人が、この感染により亡くなっていると報道されている。
以下WIKIPEDIAより引用。
臨床症状
食品媒介感染症であるが、細菌性食中毒にある典型的な急性胃腸炎症状は通常示さないことが特徴である。潜伏期間は平均すると数十時間とされているが、患者の健康状態、摂取菌量、菌株の種類の違いにより発症するまでの期間は大きく左右されると考えられるため、その幅は数時間から概ね3週間と長く、1ヶ月以上のこともある。健常者が発病することはまれだが、(1) 加齢や他の疾患などで免疫力が低下している人、(2) 妊婦、に感染した場合には、重篤な疾患となることがあり、リステリア症と呼ばれる
38 – 39℃の発熱、「頭痛」「悪寒」「嘔吐」などの症状がおきる。重症になると脳脊髄膜炎をおこし、意識障害や痙攣を起こすこともある。臨床的には髄膜炎も敗血症も、一般的な細菌感染によるものと鑑別が困難であり、髄液の検査所見にも特徴的なことがない。従って、患者の髄液、血液および臓器などからリステリア・モノサイトゲネスを検出することが診断確定のために必須である。リステリア・モノサイトゲネスであるかどうかは培養による確認が必要である。
- 免疫力が低下している人でのケースは、乳幼児、高齢者や白血病患者などの成人で見られ、本菌に汚染された食物を摂食した後に髄膜炎や敗血症を発症する、一種の日和見感染である。
- 妊婦のケースは周産期リステリア症と呼ばれる。母体自体での症状は軽いことが多いが、感染した母体から胎盤を介して胎児に感染(経胎盤感染、垂直感染の一種)して、早産、流死産や胎児敗血症、また新生児髄膜炎や新生児敗血症の原因になる。
- 治療には、抗生物質が使用される。
食品衛生の観点から
食物の味や匂いを変えない。リステリアは−4℃でもゆっくりと増殖可能であるが、−18℃では増殖しない。10%の食塩水の中でも増殖し、30%の食塩水にも耐える。食肉製品に使用許可になっている程度の亜硝酸塩にも抵抗性があり、これが食肉加工製品からも検出される理由の1つと考えられる。つまり冷蔵庫での保存や塩分の添加、亜硝酸塩への抵抗性など、他の菌の増殖を抑えられるような環境で増殖して感染の原因になる場合がある。近年の食品保存や輸送技術の発達に伴い、冷蔵輸送や長期冷蔵保存が増えたことが、リステリア症の発生の一助であると言われている。冷蔵庫を過信しない。リステリア菌は熱に弱く、食品衛生法に規定された条件で不活化すれば、十分に安全性が確保される。汚染の実態は、欧米と変わらないと考えられる。食中毒が疑われる場合は、24時間以内に最寄りの保健所に届け出る。
規格基準
2014年12月25日には、ナチュラルチーズの成分規格にリステリア・モノサイトゲネスに関わる項目が追加された。
- 容器包装に入れた後、加熱殺菌したもの又は飲食に供する際に加熱するものは適用外。
- 非加熱食肉食品(生ハムなど)、ナチュラルチーズ(ソフト及びハードのものに限る)を対象として、リステリアが、検体1g当たり100以下 ( 100 cfu/g )。
つまり、免疫力が低下している人や、高齢者、妊婦などが感染した場合重篤な疾患となる場合がある。
潜伏期間は数十時間から長くて1か月。 食肉加工施設での二次感染が主な汚染源とされる。 食材がリステリアに感染しても、味や匂いを変えないため、「腐っている」と判断しづらい。 30%の食塩水にも耐える最近。 -4度Cでも増殖可能であり、長期冷蔵保存することが、リステリア菌の増殖を助ける。
因みに、2015年には256人、2016年382人、2017年299人、2018年432人がそれぞれリステリアに感染していたことが分かっている。