1.VTC(Vehículo de Transporte con Conductor:運転手付き自動車)とは? VTCとは、運転手付きの自動車の配車契約をすることができるライセンスで、主にUBERやCabfyがこのライセンスを利用し営業している。 これは近年できたライセンスではなく、以前からリムジン、ホテル専用バスなどで利用されてきた。 ここ数年で多くのライセンス取得者が現れたが、タクシー業界との競合を避けるため「タクシーのように公共の道路で利用者を乗車させることができない。」「利用する際は仮契約が必要。」などの規制があるほか、VTCのライセンス発効上限はタクシーライセンス30人分につき1人となっている。 2.サパテロとオムニブス法(Ley Ómnibus) サパテロ政権時代2009年に様々な産業部門で自由化を目指すオムニブス法が可決。 これにより、VTCライセンス発効上限である1/30が撤廃されることになる。 結果として多くの企業や個人がVTCライセンスを約30ユーロで購入。 その後2015年のマリアノ・ラホイ政権時代になると、陸上輸送管理法(Reglament de Ordenación del Transporte Terrestre:ROT)を導入、VTCライセンス発効上限を再度1/30にまで引き下げた。 これにより多くのVTCライセンス申請者が発効を凍結され、現在裁判所などで係争中。 3.UBERとCabifyの台頭 前述のオムニブス法によるライセンス発効上限撤廃の結果、Cabifyが多くのライセンスを購入。 Cabifyは同社で勤務する従業員に対しライセンスを販売していく。 当時政府から30ユーロで購入できたライセンスは今現在7万から8万ユーロで取引されている。 Cabifyと共にUberもこのVTC分野に進出。 新技術を利用し、今までのVTCの障壁を取り除くことに成功。 例えば仮契約をその場で結ぶことができるなどし、タクシーのように公共の道路で利用者を乗せることができるようになった。 また、UBERとCabify及びスペイン国家競争委員会(CNMV)はラホイが打ち出したライセンス規制1/30のROT法に関し提訴。 4.ラホイはタクシーの味方 この裁判が2018年6月5日、スペイン最高裁判所においてROT法は合法であり、VTCライセンスはタクシーライセンス30につき1ライセンスとすることが決定した。 5.ではなぜ現在1/30が守られていないのか これは、最高裁判所の判断によると、2015年のROT発布後まで有効であり、それ以前に申請されたライセンスに関しては規制することができないため。 つまりサパテロ政権時代に開放されたライセンス発効上限撤廃により、今でも約1万の新たなライセンスが発行される見通しである。 これにより、スペイン全国でVTCライセンス数はタクシーライセンス数7人のうち1人(1/7)となっており、マドリードなどの都市部では3人に1人(1/3)と高い水準となっている。 6.タクシー運転手の要求は? タクシー組合の要求はROT法の改変。 VTCライセンス保持者は市内のみで完結するサービスを行わない事(マドリード市内からマドリード市内の移動。 つまりバルセロナから隣町のマレスメなどは良い。 結果しないを走り回れるのはタクシーのみ)。 これにより自治州および自治体にVTCに関する独自の規制を確立する権限を与えること。 結果として、ライセンス発効上限1/30を保持するよう市庁舎が管理することになる。 これは、バルセロナのアダ・コラウ市長が行っていた。 ただ、すでに発行されたVTCライセンスに関して裁判所に提訴する可能性があり、裁判所の機能が停止する危険性がある。 7.アダ・コラウ市長の規制法案に対しカタルーニャ州高等裁判所はどう判断したのか アダ・コラウ市長のバルセロナ市VTC規制法に対し、カタルーニャ州高等裁判所(TSJC)は「再構築が困難な被害を導く可能性がある。」としてこの規制法案一時凍結を継続。 結果今回のタクシー大規模無期限ストに突入していくことになる。
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