スペイン社会労働党(PSOE)ペドロ・サンチェス党首が首相に選出されるためにカタルーニャ州独立派会派Junts per Catalunyaと結ばれた合意案に、同州の違法な一方的独立宣言などを含む、2012年から本日までの独立運動などに関する違法な活動による刑事罰などを帳消しにする「恩赦」法が議会に提出され、詳しい内容が明らかになった。
恩赦の対象範囲は以下の通り
2014年11月9日と2017年10月1日にカタルーニャで行われた照会に関連し、2012年1月1日から2023年11月13日の間に実行された以下の行為は、刑事、行政、会計上の責任を免除されます。これには、これらの照会に直接関連しない、またはそれらの実施後に行われた以下の行為も含まれます
a) カタルーニャの独立または分離を主張、促進、または図る意図で行われた行為、またはそのような目的を達成するために貢献した行為。
b) 開催者がその権限を持たない、または違法と宣言された照会の開催、促進、または図る意図で行われた行為。
c) 上記b)の項目に記載されている照会の開催またはその結果を可能にする目的で行われた不服従、公共秩序の乱れ、公務員に対する攻撃または抵抗行為。
d) 上記の目的や目標を支持する目的で行われた不服従、公共秩序の乱れ、公務員に対する攻撃または抵抗行為。
e) 上記の条項で規定された刑事または行政上の責任を生じさせる行為を妨害または阻止する目的で行われた警察の行動。
f) 上記の条項で規定された刑事、行政、または会計上の責任を生じさせる行為を促進、図る、または容易にする目的で行われた行為。
この条の1項に基づいて免除される刑事、行政、または会計上の責任を生じさせる行為は、その実行の度合い、準備行為を含め、どのような形態の共犯関係であっても免除されます。
2012年1月1日前に開始された行為は、その実行がその日付以降に終了した場合にのみ、この法の適用範囲に含まれます。2023年11月13日前に開始された行為も、その実行がその日付以降に終了した場合には、この法の適用範囲に含まれます。
この恩赦法が議会で成立し、スペイン中央政府官報が発布された時点で発効される。
この恩赦法による恩恵は多くの政治家、市民、警官が受けることになるが、最も注目されているのはカルラス・プッチダモン元州首相被告となっている。
カルラス・プッチダモン被告はJunts per catalunyaの党首で、現在3つの法的な容疑が掛けられている。
最高裁判所では、2017年10月1日のカタルーニャ州の独立を問う違法な住民投票に関連して、不服従と横領の罪に問われている。 彼には国内での逮捕命令が出ているが、逃亡先のベルギーに対しては、欧州司法裁判所の判断を待ち、欧州逮捕状を発布する予定。
また、違法な住民投票に関する外交活動に関連して不正な公金の流用が疑われており、国家会計裁判所(TCu)より起訴されている35人の元カタルーニャ州政府高官のひとりであり、検察側はこの35人に対し310万ユーロを要求しているほか、Sociedad Civil Catalanaは彼らに最大500万ユーロを要求している。
更に、全国管区裁判所(Audiencia National)は、カタルーニャ州独立支援プラットフォーム「Tsunami Democratic」が独立運動に関する騒乱をテロリズムの可能性のある犯罪として調査しており、カルラス・プッチダモン被告に対しても訴訟を進めている。
今週末ペドロ・サンチェスが首相に就任し、国会で今回の恩赦法が成立すれば、憲法違反と判断された独立を問う違法な住民投票に使われた税金の一部や、テロリズムの可能性がある行為が無罪放免となる。

スペイン政治の現状をわかりやすくまとめてくださり有難うございます。
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