スペイン国王は3日、中道左派スペイン社会労働党(PSOE)ペドロ・サンチェス前首相現党首を首相候補に指名したことが分かった。 これは、7月23日に行われたスペイン総選挙を経て、国王が第一党となった中道右派国民党(PP)のアルベルト・ヌニェス・フィフォー党首を首相候補に指名したが、8月27日に下院議会で否決されたのを受け、第2ラウンドにペドロ・サンチェス前首相を指名したことによる。
下院議会で行われた前回の首班選出と同じく、ペドロ・サンチェス前首相が首相に選出されるためにはカタルーニャ州の独立派地方政党の賛成票が必要であるため、同州の独立を問う違法な住民投票を強行し、国家反逆罪の罪で問われている国外逃亡中のカルラ・プッチダモン被告に対し、大赦を認めるかどうかに注目が集まっている。
首相選出投票第2ラウンドの首相候補に指名されたペドロ・サンチェス前首相は国王と会談後記者会見を行い、「大赦」に関して明言を避けたものの、カタルーニャ州に対して「寛容」な態度で臨むと発言した。
現在、首相選出のためにJunts per Si党はカルラ・プッチダモン被告への大赦、カタルーニャ共和主義左翼(ERC)は、カタルーニャ州の独立を問う正式な住民投票の実施を要求している。
もしこの第2ラウンドでも首相が選出されなかった場合(11月27日が最終期限)、来年1月14日頃に出戻り総選挙が実施される予定。
