地元メディアの報道によると、韓国の文在寅大統領がスペインのマドリッドとバルセロナを3日間の日程で公式訪問、15日に王宮を表敬訪問したことが分かった。
文在寅大統領はオーストリア訪問後、複数の大臣を連れてスペインの首都マドリッドに到着。 スペイン国王は王宮のアルメリア広場で大統領と大統領夫人を出迎えた。
報道によると、今回の訪問は両国間の経済と企業の関係の発展を目標とするとのこと。
2019年に両国間関係樹立70周年を記念して国王が10月に訪問する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け訪問は延期されていた。
地元メディア(Monarquia Confidencial)が報じたところによると、現在インド太平洋地域は2つの陣営が存在し、中国を筆頭とする地域と、韓国、ニュージーランド、インド、オーストラリア等が参加する”西側”(自由主義)国家であり、今回の韓国大統領の訪問は、その中でも5G技術において、中国企業に対抗できる数少ない国であり、スペイン市場へ売り込む機会を狙っているものであるとの事。
明日、文在寅大統領はフェリペ国王と共にバルセロナを訪問し、両名ともスペインでもっとも古い経済会議であるスペイン経済サークル年次総会(第36回)夕食会に出席する予定。
この年次総会には、スペインのペドロ・サンチェス首相も参加するほか、カタルーニャ州政府ペレ・アラゴネス州知事も参加する予定であるが、独立派会派が与党を閉める州議会において、独立派会派出身のペレ・アラゴネス州知事およびジョルディ・プチネロ副知事は、国王が出席するいかなる行事に一切参加しないと事前に表明しているため、この夕食会は欠席する模様。 カタルーニャ州内の複数の自治会などでは、国王をペルソナ・ノングラータに指定しているところもある。
また、スペイン首相のカタルーニャ州独立運動を扇動した元政治家らへの恩赦の可能性を示したことに対する大規模な反対集会が日曜日に行われたことから、今後国王の政治的姿勢が注目されている。
国王は今後6月27日と28日に、バルセロナで開催される予定のモバイル・ワールド・コングレスに出席予定。 またバルセロナで開催予定の7月1日のジローナ王女賞の授賞式にも参加する予定。 これらに州政府知事らが参加するかも注目されている。