カタルーニャ州政府は非常警戒体制に基づく外出制限に対する3段階の外出制限緩和法を決議、スペイン中央政府に対し、発効を求めたことが州営放送の報道により分かった。 各段階の実施日程は決定していない。
州政府が決議した3段階の外出制限緩和法の概要は以下の通り
第一段階 医療崩壊を避けるため、他者との距離を(2メートル)保つ現在の外出制限の維持。
第二段階 段階的外出制限緩和。 まず初めに、不要不急以外の経済活動の再開及び制限時間を設けての市民の外出許可。 これは、状況によって州政府により修正される。
第三段階 新たな社会生活の再開。 ワクチンが開発されるまで、将来的な集団感染に対抗できるような疫学的インテリジェンスの方法を用いて将来を熟考するための新しい創造を行う
トーラ州首相曰く「全ての州政府の決定は、最新の疫学的なデータに基づく。」とのこと。
外出制限緩和に関してトーラ州首相は「何時」「誰」「何処で」「どのように」の5W1Hの問いに答えている。
何時から?
「福祉制度の能力」「検査能力」「個人及び集団の保護能力」「発症者の特定、監視、隔離する能力」「感染者数傾向」「決定要因と社会心理リスク」 これら6つの指標により、いつから外出制限緩和をするかを決定していく。
誰から?
トーラ州首相は新型コロナウイルスの影響によって社会的弱者となった集団の特定が重要であるとのこと。 また、業種別、都市部、農村部と分けて実施していく計画であるとのこと。
何処から?
外出制限緩和の施行単位は基本健康領域(ABS)(州政府のこのリンク先からABSを参照することができる。 カタルーニャ州住民は一見することを強くお勧めします。)に基づく。 また、集団免疫の割合によって決定する。
どのように?
新型コロナウイルスに感染した人を優先的に外出制限の解除をする。 不要不急でない経済活動の現場では、新たな社会生活再開まで時間的な差が発生する。 まず、未成年者の外出制限緩和、段階的な商業施設の再開、30人以上のイベントの再開。
以上、州政府が策定した段階的外出制限緩和法であるが、これが発効されるためにはスペイン中央政府の承認が必要。