国民党パブロ・カサード新党首がマドリードのホアン・カルロス1世大学で2008年から2009年に受講し、修士号を得ていたが、一切論文などが見つからない件で25日、当時カサード新党首が受講していた修士課程の卒業を認定する責任者であるエンリケ・アルバレス・コンデ元教授(公文書偽造の疑いで捜査中)はマドリード裁判所に対し、「論文は一切残っていない。」と文書で回答したことが分かった。
マドリード裁判所は同教授に対し、パブロ・カサード新党首が授業を受け、修士号を得た証拠として論文の提出を命じていた。
一方、コンデ元教授は生徒らの論文を保管しなければならない規則はないと指摘し、現在裁判所から容疑がかかっている他の元生徒3人の論文も一切持っていないと回答したとのこと。
ホアン・カルロス1世大学ではカサード新国民党党首以外にも、マドリードのクリスティーナ・シフエンテス前州首相(元国民党)や、国民党高官の家族なども同様の事態が起こっており、マドリード州裁判所では同大学教授、元教授、事務員など合計14人に対し調べを行っている。