スペイン中央政府ペドロ・サンチェス首相は29日、首相官邸で行われた記者会見で「続投」を決意、「この決断は新たな出発点」であるとの声明を発表した。
これは、4月9日に公務員労働組合「マノス・リンピアス」がマドリード地方裁判所に、ペドロ・サンチェス首相の妻、ベゴニャ・ゴメスが、首相の妻という地位を利用して公共事業入札に便宜を図ったと告発し、地方裁判所が検察の意見を効かずにこれを受理し、捜査命令を発布したことから、サンチェス首相が熟考しその進退を決定すると発言していたため。
この告発で特に注目されていたのが、カルロス・バラベスというアラゴネス州出身の実業家で、オンライン商取引の専門家として活動、ベゴニャ・ゴメスはエア・エウロパ(Air Europa)のオーナーハビエル・イダルゴを紹介するなどしていたほか、ベゴニャ・ゴメスから推薦状などを受け、公的機関から総額1000万ユーロの入札を受けたとされている。 さらに、ベゴニャ・ゴメスは公的資金を流用しエア・エウロパの救済に介入した疑惑もあると報じられているほか、アフリカセンターとエア・エウロパの間で、ベゴニャ・ゴメスとその組織のために年間1万5千ユーロ相当のファーストクラス航空券の提供を含む年間4万ユーロの資金提供の合意がなされていたと地元メディアは報じている。
