カタルーニャ州議会は21日、独立派会派カタルーニャ共和主義左翼(ERC)のペレ・アラゴネス(38)を新州知事に選出した。 正式な州知事が就任するのは8か月ぶりとなる。
カタルーニャ州では去年2020年9月28日にキム・トーラ前首相が解任されていた。 この解任の理由は、2019年に行われたスペイン総選挙の時に、2017年に一方的に独立宣言”の様なもの”を宣言し(厳密にいうと一方的な独立宣言は行っていない)、扇動などの罪でスペイン当局により逮捕拘束、その後実刑を受けた元政治家や独立推進民間組織元会長らを「政治犯」とし、解放を求める文言が掛かれた横断幕を州庁舎に掲げ、選挙管理委員会(JEC)より撤去を求められたにもかかわらず、文言を少し変えて再度掲げたとし、キム・トーラ州知事に対し1年6か月の一時解任判決がカタルーニャ州高等裁判所により去年決定した。 独立宣言騒動当日の詳しい様子は以下の記事より。
これにより今年2月14日に州選挙が行われ、得票率で独立反対派左派PSC-Unitsが一位で33議席を獲得するも、独立派ERC(33議席)、Junts(32議席)、CUP(9議席)が共闘し今回ペレ・アラゴネス新州知事を選出した。 現在連立を組んでいるのはERCとJunts。
今回ERCとJuntsが連立政権を組む際、カタルーニャ州の独立を推し進めるため、中央政府と独立のための対話の窓口を兼ねた独立派団体を設立することが決定した。 この団体は、ERC、Junts、CUP、独立推進民間組織ANC、独立推進民間組織OmniumがCxRepと共同で設立される。 また、内閣も州政府経済省に独立を扇動し国外に逃亡中のカルラス・プッチダモン被告を指名するなどしている。
CxRep(Consell per la Republica Catalana カタルーニャ共和国評議会)はカタルーニャ州の独立を目指す政治組織であり、設立は2018年3月8日。 議会長はカルラス・プッチダモン被告で、本部はベルギーのワーテルロー。 カタルーニャ州の独立運動を目指し国際的に喧伝していくというもの。 基本的に寄付などで資金を調達している。