
スペイン議会は28日総選挙実施、開票率84%の時点で少数与党のスペイン社会労働党(PSOE)が38議席増の123議席を獲得し勝利、前政権の国民党は72議席を失い65議席となり歴史的な大敗を喫した。
PSOEはペドロ・サンチェスが率いる過去2回の総選挙で90議席(2015年)と85議席(2016年)と、20議席近くを失った責任を受け一時幹事長の座を奪われていたが、今回の総選挙で一気に123議席を獲得し勝利した。
一方国民党は、PSOEが下院議会に提出した汚職問題を追及する不信任案により退陣したマリアノ・ラホイ前首相に代わり、パブロ・カサード党首率いて総選挙に挑んだが、72議席を失う歴史的大敗、国民党ができてから最低議席となった。(今までの最低議席は1989年アスナール政権時代の107議席)
下院議会は全体で350議席、絶対過半数は176議席。
開票率84%の時点での各主要会派の獲得議席数は以下の通り。(カッコ内は前回の数字)
PSOE 123 (85)
PP 65 (137)
市民党 57 (32)
Podemos 42 (71)
VOX 24 (0)
ERC 15(9)
PSOEが政権を獲得するには
PSOE(左派) 123 + 市民党(中道右派) 57 = 180議席
もしくは
PSOE 123 +Podemos(左派) 42 +ERC(カタルーニャ独立派)15=180議席
また、右派国民党が大敗する一方、極右会派VOXが0議席から24議席、中道右派市民党が32議席から57議席と議席数を増やしている。 VOXに関しては、カタルーニャ独立機運を嫌気した一時的なブームであるとの見方もされている。
投票率は2016年の66.48%に対し、今回は75.79%となった。