黄色いリボンを撤去して暴力行為を受けた女性を応援する抗議運動が更なる暴力行為を生んでしまった

カタルーニャ州を真二つにしている独立運動による市民間の争いが後を絶たない。

事の発端は8月19日。 午前1時の深夜、国家治安警察(グアルディア・シビル)に務める男性を含む14人が州南部のエブロ自治体で、公共の場に設置してある独立を象徴する「黄色いリボン」や「エステラーダ旗」を撤去する行為にいたる。 この時フードを被り、顔を隠していたとのこと。

これに対しカタルーニャ自治州警察(モススダエスクアドロ)は14人を取り調べた。

同日午後、カタルーニャ州政府ミケル・ボッシュ内務大臣は「エステラーダ旗や黄色いリボンを撤去する行為は市民安全法4/2015に抵触する行為」と発表。 

これにより独立派市民らに黄色いリボンを撤去する行為は違法であるとの認識が広まる。

8月25日、市民党党員と奥さん、3人の子供が買い物のため外出。 ロシア出身でスペインに帰化した奥さんがバルセロナ市内のシウダデラ公園で黄色いリボンを撤去する。 これに腹を立てた男性が奥さんと激しい口論となり「外国人のくそ野郎」(Extranjera de mierda)と発言し暴力行為を働き、鼻を折る。 

8月29日、国家警察(ポリシアナショナル)が加害者に対し事情聴取を行うも、男性は黙秘。 一時保釈し500メートルの接近禁止命令を下す。 しかし二人は80メートルの距離に住んでいたことが発覚。 (自治州警察はなにも行っていない。)

また、同日にこの暴力事件に抗議する集会がシウダデラ公園で行われ、複数のメディアが参加。 その中で「Telemadrd」のカメラマンがカタルーニャ州の独立運動とは関係のない「黄色いロゴ」の入ったTシャツを着ていたことから、ある女性が「偏向報道!」「でていけ!」など叫んだことから、集会に参加していた市民がヒートアップ。 男性が後ろからカメラを引っ張る、殴られるなどの行為を受けた。 しかし、殴られる前にこのカメラマンがある男性74歳に向かって先に手を出していた映像がツイッターで流れた。

日本人の皆さんは事情をよく理解したうえで「黄色いリボン」もしくは「黄色い物」を身に着けるようにしてください。  また、日本人旅行者の方は「黄色いリボン」に近づかないようにしてください。  更に、9月11日と10月1日にバルセロナに来る場合は大規模な独立運動が予定されていますので、よく情報を収集し、集会などに不用意に近づかないようにしましょう。

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