カタルーニャ州多発テロ前内務大臣表彰式でキム・トーラ州首相「不公平なスペイン国を攻撃しよう」

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昨年8月17日と18日にバルセロナとカンブリルスで起きたテロの追悼式に出席したカタルーニャ州のキム・トーラ州首相は17日、独立推進民間組織カタルーニャ国民会議(ANC)とオムニウム・クルトゥラルが主催する前州内務大臣を表彰する式典に出席、「不公平なスペイン国を攻撃し、カタルーニャ共和国を実現しよう。」と語ったことが分かった。

この式典に出席したキム・トーラ州首相は「今朝行われた追悼式に多くの我々の友人が欠席せざる負えなかった。」と語り、現在反乱・扇動・公的資金横領等の容疑で逮捕収監されているホアキン・フォルン前州内務大臣や国外に逃亡している「政治犯」(中央政府は認めていない)を指して、中央政府を非難。

また、追悼式には国王とペドロ・サンチェス新首相も参加、州首相は「国王の隣に座りたくなかった。」と発言している。

テロの犠牲者らやその家族らは、テロの追悼式を「政治的」に利用しないよう強く要請しており、国王や首相の公式声明は一切なかったものの、州政府は9時に公式声明を発表。 更にキム・トーラ州首相は上記にように独立機運を盛り上げる発言を行った。

これに対し護憲派の国民党と市民党は強く反発、「彼らは誰に対しても尊重の念を抱いていない。」とSNSで発言した。

一方、犠牲者への献花後、カタルーニャ広場で行われた追悼式に姿を現した国王に対し「貴方は一人じゃない。 我々が付いている。」「フェリッペ!フェリッペ!フェリッペ!」等の応援する掛け声が上がった。

ただ、独立派運動市民も国王の写真を逆に印刷し、「国王はこの(カタルーニャ)国では歓迎しない」と書かれた横60メートルの大きな横断幕をカタルーニャ広場に面する建物に掲げた。
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スペイン人、日本人など国籍、宗教などを問わず、カタルーニャ州市民を真二つに分けている独立問題は今後収束する気配を見せていない。 今月発表された国が行った世論調査ではカタルーニャ独立問題に関する国民の関心は全体の6.1%と、全国的にはあまり関心がない。

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